―ボランティアサポートがカギを握る―
著者名:中村ニコ
ボランティアの語源はラテン語の「Volo」から派生した「Voluntas」だとされています(社会福祉法人 熊本市社会福祉協議会,n.d.)。前者は「意志する」、後者は「自由意志」という意味を持っているように、自発性はボランティアの肝要な概念となっているのです。下の画像のように、様々な場所で「自発性」「自主性」という言葉は「ボランティア」を説明するにあたって欠かせないものです。

出典:朝日新聞(2024年7月30日).「ボランティアとは?背景や四つの原則、具体的な活動例・参加方法を解説」.
ボランティアの理想は個人が真の意味で「やりたい」と思って行う活動でしょう。世の中のボランティアのほとんども、この原則に則ったものなのではないでしょうか。しかし、動機が真の意味での「やりたい」という意志とも限らないのでは、と思うこともあります。人間関係を紡ぐ中で、「自分もボランティアをしないと」という社会的なプレッシャーが生まれたり、保護者や雇用主などから半強制されるケースもオンライン上には散見されます。時にはこれらがボランティアを始める良いきっかけになる一方で、根本的にはボランティアの原則に反しており、在り方として適切ではないとも言えるのではないでしょうか。
ただし、このような現状は「やりたい」と真の意味で思うことが難しいという背景も関係していると考えられます。上の画像の通り、ボランティアの原則には「無償性・無給性」も含まれているように、明確な利益がない分、犠牲を払ってまで行いたくないという考え方も理解し難いものではありません。
では、真の意味の「やりたい」を引き出すにはどのような取り組みが必要なのでしょうか。一つはやはり、適切な情報共有ではないでしょうか。誰もが何らかの興味を持っています。その興味に沿うボランティアの情報を提供することで、興味を引き出す可能性があるはずです。
もう一つは、交通費などのサポートではないでしょうか。以下の画像は、必要だと思うボランティアサポートについてのアンケート結果です。やはり、交通費や宿泊費、食事など、ボランティアを行う際にかかる経費に関しての事項が最も選ばれています。このような適切なサポートの提供は、「やりたい」の火花があった際の着火剤、言い換えれば、「やりたい」を「やる」につなげやすい環境の実現に繋がります。

出典:公益財団法人日本財団ボランティアセンター(2023年11月10日).「【全国学生1万人アンケート】学生のボランティア参加はコロナ禍以前の水準へ~ボランティアに関する意識調査2023~」.
このように、より自発性に富んだボランティアの実現のため、ボランティア受け入れ先やマッチング事業者が手を組み、ボランティアサポートを充実していくべきではないでしょうか。






